今日の地元紙・南海日日新聞の7面(国内の記事)に面白そうな試みが掲載されていました。
これの応用でシマ(集落)の情報をシマの中でWi-Fiから受け取るとか面白いかもしれません。
携帯画面に「寄ってって」
地方商店街の新たな挑戦 和歌山・田辺
商店街を歩く人に多機能携帯端末の画面を通じて「寄ってって」と”声”を掛け、店内に呼びこもうというユニークな取り組みが和歌山県田辺市で始まった。使うのは壊れたパソコン(PC)の通信機能で、コストを低く抑えられるのが特徴。
なんか面白そうな感じですが、”壊れたパソコン”使ってどうするんだ、”多機能携帯端末”というのは記事の後半にiPhoneとiPadで、その”端末に直接、店舗情報を送る”ってどういうこと?と突っ込みどころが満載です。多分、この記事を書いた記者も紙面に掲載した記者もよく理解しないままなのでしょう。
記事内にサイトのアドレスがなかったので、この企画のサイトがないかなと探してみました。
てっきり「寄ってって」という企画だと思って検索しましたが、それらしいものがありません。記事の途中に”イベント「Wi-Fi宝さがし」”とあるので、探してみるとあるじゃないですか。
「Wi-Fi★宝探しin南紀田辺」
記事のタイトルに素直に入れるか、アドレスぐらい記事中に入れて欲しいもんです。
サイトにはビデオで”壊れたパソコン”がWi-Fiアクセスポイントになって、iPadでアクセスして情報を得る様子が紹介されていますのでご覧下さい。
実際には”壊れたパソコン”ではなくて大学で古くなって使える性能が出ない、廃棄処分されるWi-Fiの使えるノートパソコンにLinuxを入れたUSBから起動してWEBサーバーとWi-Fiアクセスポイントにする、”多機能端末に直接、店舗情報を送る”のではなくて、Wi-Fiが使える端末が、そのノートパソコンが出しているSSID(Wi-Fiのシグナル)を捕まえてWEBサイトを開くと店舗情報が表示される、ということです。
田辺市商店街では、これを参加店舗に配置してそれぞれのシグナルにアクセスして宝さがしをしてもらう、という企画です。
各店舗の情報だけですから、店舗にインターネット回線は必要ありません。パソコンが電源を使うだけです。
もちろん商店街で同じ企画も面白いかもしれませんが、シマ(集落)の情報を提供する手段として応用できたら面白いと思いませんか。
奄美市名瀬市街地や空港周辺以外はiPad/iPhoneは繋がりませんし、また公衆無線LANを設置というのもインターネット回線がADSLだったり速度があまり出ない集落が多い、初期費用・維持費がかかるので現実的ではありません。
そこで、このシステムを公民館などに設置しておいて、集落の歴史や地図、名物、お店など、集落を散策する情報を入れておきます。
集落を訪れた方は、Wi-Fiのシグナルを探してアクセスすれば手元に情報を得ることができます。
一度入れておけば情報はそんなに更新する必要はないでしょう。
なにより別に他の情報まで欲張らなければインターネット回線も必要ないのです。
同時アクセス数もいきなり何百・何千なんていうことはなく、多くて数十じゃないでしょうか。だとすれば、性能が悪くなったパソコンで充分です。Wi-Fi機能がなければ安いアダプタはもう千円もしません。Linuxは無料で配布されています。
あとは集落の紹介コンテンツ作成だけ。
現在、システム(というかUSBに入れる設定済みLinux)について問い合わせていますが、試しにどこかの集落で試してみたいですね。加計呂麻なんかいいかな。
小さいサーバーといえば、昨日見つけた記事で、こんな試作品が展示会で発表されたそうです。
ギズモード・ジャパン:「SD カードがサーバーに! 単体でWebサーバーとして動作する「Servers Man@SD」が発表へ」
写真を見るとメモリとしては1Gですが、1店舗・1集落の情報としては充分です。
1万円ぐらいで発売されないかな。
コメント
[…] This post was mentioned on Twitter by 貴志卓二 and Tadahide Mizuma. Tadahide Mizuma said: ブログ更新: シマでも応用できそう(Wi-Fi★宝さがし) http://www.amami.com/blog/?p=624 […]