昨日、昨年10月20日に発生した豪雨災害からちょうど3ヶ月にあたる日に奄美観光ホテルで「コミュニティエフエム災害放送シンポジウム」が行われたので参加してきました。
平日の夕方5時開場、6時開演ということで、どれぐらいの人が集まるのか心配しましたが、開演直前にはご覧の通り。
送信者 シマ巡り2011-1 |
後で確認したところ、当初は14席×10列の席を用意していましたが、足りずに後ろに5・6列ほど追加したそうですから、200名近い方が集まったようです。
総合司会にあまみエフエムの丸田さん、コーディネーター(司会)に渡辺さん(防災・危機管理ジャーナリスト)、パネリストにあまみエフエム代表の麓さんとパーソナリティの中原さん、エフエムうけんの渡さん。
ゲストコメンテーターには奄美市役所の前田さん・奄美通信システムの椛山さん、FMながおかの脇屋さん、FMわぃわぃの日比野さん、防災科学技術研究所の長坂さん、というメンバー。
送信者 シマ巡り2011-1 |
シンポジウムはパネリストからコミュニティエフエムの紹介と当日の概要を説明後、コーディネーターの渡辺さんが、会場のリスナーの方達から意見を聞きながら、ゲストコメンテーターから意見を聞いていく形式で、最初はあらかじめコメントしてもらう方にお願いしていたということでスムーズに進みましたが、後半は色んな意見が出て、休憩無しで遅くとも8時40分終了の予定が終わってみると9時20分頃と、なかなか濃い内容でした。
シンポジウム終了後はASIVIで懇親会。こちらはゲストコメンテーターの方たちも含めて35名ほどだったでしょうか。
送信者 シマ巡り2011-1 |
あまみエフエムのスタッフ全員が舞台にあがり、当時の感想などを一言づつ話してくれましたが、代表の麓さんの”これでやっと年を越した気がする”という言葉が、どれだけ大変なことだったか表現していたと思います。
サプライズとして中村瑞希さんがシマ唄を披露してくれました。(写真の撮影を忘れてしまった。)
今回のシンポジウムの内容は後日、放送で報告されるか、あまみエフエムのサイトにでも掲載されると思います。
実はシンポジウムで発言をあらかじめお願いされていたので、色々考えていたのですが、時間が足りずに発言すること無く終わりましたが、懇親会でかなりお酒が入ってから引っ張り出されてしまいました。
なんかうまく言えなかった気がするので、自分の備忘録を兼ねて、ここに書いておきます。
- 避難していた方の名前を放送したことについて個人情報保護の点から検討されていましたが、島という地理的な条件や、日頃の人間関係の濃さ(家族だけでなく知人・友人同士がお互いを心配している)、そして緊急性から考えて妥当だと思います。
- 足りなかった情報としては災害発生から数日間、車・バイクの給油可能なガソリンスタンドがどこかという情報ぐらいでしょうか。当日・翌日と、住用ではまともに動ける車が少なく、しかも救援であちこち走りまわってガス欠で動けなくなる車がありました。
- あまみエフエムからの資料で発生当日からの出来事を時系列にまとめたものが配布され、これを見て気づいたのですが、当日の朝6:45にはリスナーから被害を知らせる最初のメールがあり、すぐに災害に関する緊急放送が開始されていたんですね。
当日は朝4時過ぎには名瀬を出発して朝5時には古仁屋にいました。あまみエフエムは途中から受信できないので、聞いてなかったのです。そしてギリギリのタイミングで11時頃にマングローブ茶屋へ到着。茶屋ではテレビしかつけてませんでした。
結局、状況を知ったのはTwitterからでした。状況の変化はTLを遡ること、その後もTLを追いかけることで知ったのです。
そして、いよいよ電話・携帯電話が通じなくなり、マングローブパークでじっとしていなければならなくなったときにあまみエフエムを聴くことで状況が少しづつわかってきました。
ラジオが受信できないエリアがまだ多く、さらにどこでも聞いているわけではありませんから、状況を知らせる手段として、可能なものをフル活用する必要があると感じました。(当時はそんな余裕はなかったことは充分理解しています。)例えば、会員へのメイル、Twitterの利用などです。 - 歩いて住用から名瀬へ向かった時には携帯ラジオで状況を聞きながら向かっていたのですが、やはり聞こえないところがありました。
ところが携帯電話がまったく使えない状況で、小和瀬トンネルから乗せてもらった方から”新和瀬トンネルは携帯電話が通じるから、そこで迎えの要請をしたらいい”と教えてもらいました。もしかして国道あるいはある程度長いトンネルだけなのかもしれませんが、トンネル内で携帯電話が使えるようになっているようです。
同じようにトンネル内であまみエフエムを受信できるようにしてもらえたらいいなと思います。山が多い島ですから集落だけでも受信できるように難しいです。さらに道路もとなるとさらに難しいでしょうが、トンネル内だけでも受信できるようにしてもらえると災害時には活用できると思います。 - 名瀬の自宅は朝仁の山陰になるために、屋根の上にアンテナを立ててみた(2万ほどかかりました)のですが、受信できません。
災害後、すぐに台風の予報がでていたので聞きたかったのですが無理でしたので、Ustreamに流れていたあまみエフエムを聞いていました。 その後、Ustreamでは聞けなくなりました。
配布されたあまみエフエムの説明書にはサイマルラジオ(インターネットで聞けるラジオ)に向けての取り組みがありましたので、早期の実現を期待しています。